【完全ガイド】三角巾の正しい付け方・巻き方|「ずれる・痛い」の悩みを解決し、もっと快適になる方法も解説
- 根本 雅祥

- 8月22日
- 読了時間: 4分
更新日:10月14日

腕の骨折や、ケガで腕を固定する必要がある場合に「三角巾(さんかくきん)をしてください」と言われても、正しい付け方や巻き方がわからず、お困りではないでしょうか?
「すぐにずれてしまって、腕がしっかり固定されている気がしない…」 「結び目が首に当たって痛い。だんだん肩も凝ってきた…」 「そもそも、この結び方で本当に合っているの?」
三角巾は急に必要になることが多いからこそ、その正しい使い方を知っている人は多くありません。
この記事では、応急手当の基本となる腕のつり方はもちろん、様々な部位への活用法、そして多くの人が無意識に感じている「ずれる・痛い・不便」といった悩みを解消し、快適に過ごすための方法を分かりやすく丁寧に解説します。
【図解】3ステップで簡単!三角巾の基本の付け方・巻き方、腕のつり方の基本(腕の骨折・ケガ用)
最も使用頻度の高い、腕を固定するための基本的な巻き方です。手順とイラストを見ながら、ご自身のペースでゆっくり試してみてください。
【step 1】三角巾の一端を負傷していない方の肩にかけ、三角巾の頂点が負傷した腕側に、基底部が体と平行になる位置で固定します。
【step 2】三角巾の下側の端を負傷した側の肩にかけ、両端を首の後ろで結びます。
【step 3】血行の状態を確認できるよう、指先は少し出しておきましょう。

三角巾はどこで買える?100均は?作り方も紹介
購入できる場所:ドラッグストア、薬局、病院の売店などで購入できます。最近では、ダイソーなどの100円ショップで取り扱いがある場合もあります。
作り方:約1m四方の清潔な布(ハンカチ、スカーフ、風呂敷など)があれば、対角線で半分に切る(または折る)だけで簡単に代用・作成できます。
実は多くの人が感じている、三角巾の5つの「悩み」
ここまで三角巾の正しい使い方を解説してきましたが、長時間使ったことがある方なら、次のような悩みを感じたことがあるのではないでしょうか?
首や肩が痛い、凝る:細い布に腕の重さが集中するため、首や肩への負担は想像以上に大きいものです。
結び目が当たって不快:特に寝るときなど、結び目が首の後ろにあると気になってしまいます。
一人で着脱しにくい:結び目が背中側にあるため、一人での微調整や付け外しは至難の業です。
固定力が安定しない:動いているうちに、どうしても布がずれたり緩んだりしてしまいます。
見た目が気になる:いかにも「ケガ人」という見た目になってしまい、気分まで滅入ってしまいます。
三角巾は応急処置としては非常に優れたアイテムですが、日常生活を少しでも快適に送るためには、次に説明をする「アームホルダー」を検討してもいいかもしれません。
三角巾の代わりに、快適さと固定力を両立した「アームホルダー」がおすすめ
先ほど挙げた三角巾のデメリットをすべて解消し、快適に過ごせるように開発されたのが「アームホルダー」です。
アームホルダーは、腕全体を袋状のホルダーで優しく包み込み、幅広でクッション性の高いストラップで肩にかけることで、腕の重さを分散させながら安定した固定を実現します。
【ひと目でわかる!三角巾とアームホルダーの比較】
三角巾 | アームホルダー | |
首・肩への負担 | 負担が大きい | ◎ 驚くほど楽 |
固定力の安定性 | ずれやすい | ◎ 抜群の安定感 |
着脱の容易さ | 一人では難しい | ◎ 片手でサッと着脱 |
快適性 | 結び目が痛い | ◎ クッション性が高く快適 |
見た目 | いかにも医療用 | ◎ スマートで服に馴染む |
特に「首・肩への負担軽減」と「一人で簡単に着脱できる手軽さ」において、その差は歴然です。
三角巾の不便さから解放され、ケガをしている期間を少しでもストレスなく、快適に過ごしたいと感じているのであれば、アームホルダーは必須のアイテムかもしれません。
まとめ
今回は、三角巾の正しい付け方から、多くの人が感じる悩み、そしてその悩みを解決するための新しい選択肢まで、幅広く解説しました。
三角巾は、正しい付け方をすれば応急処置として非常に優秀です。
しかし、長期間使うには「首の痛み」「ずれ」といった避けられない問題点もあります。
もし、より快適な毎日を求めるなら「アームホルダー」が圧倒的におすすめです。
この記事が、あなたのつらい期間を少しでも快適に過ごすための一助となれば幸いです。一日も早いご回復を心からお祈りしております。
この記事の執筆者
根本 雅祥(ねもと まさよし)
医学コラムニスト、株式会社エスケア 代表取締役、東京大学大学院 医学系研究科 修了
自身の経験から、骨折や怪我で不便な生活を送る方々のサポートを使命とし、科学的根拠に基づいた情報発信や、生活の質(QOL)を向上させるための製品開発を行っている。




