【部位別】骨折が全治するまでの期間は?ギプスが外れる目安と、回復を早めるためにできること
- 根本 雅祥

- 9月2日
- 読了時間: 4分
更新日:10月4日

突然のケガで骨折と診断され「この不自由な生活は、一体いつまで続くんだろう…」と、先の見えない不安を感じていませんか?
医師から「全治〇ヶ月」と大まかな期間を告げられても、「ギプスはいつになったら外れるの?」「本当に仕事や趣味に復帰できるの?」など、具体的な疑問は尽きないものです。
この記事では、そんなあなたの不安を解消するため、骨折が「全治」するまでの期間の目安を体の部位別に詳しく解説します。
さらに、ただ待つだけでなく、一日でも早い回復のためにあなた自身ができることを具体的にお伝えし、骨折生活の質(QOL)を高めるためのヒントもご紹介します。
【部位別】骨折が全治するまでの期間の目安
骨がくっつく(骨癒合)までの期間は、骨折した部位、骨折の程度、年齢や元々の健康状態によって大きく異なります。
ここでご紹介するのは、あくまで一般的な目安として参考にしてください。治療方針や最終的な判断は、必ず担当の医師の診断に従ってください。
指の骨:約2〜3週間
手首の骨(橈骨遠位端骨折など):約4〜6週間
腕の骨(上腕骨・前腕骨など): 約6〜8週間
鎖骨:約4〜8週間
肩の骨(上腕骨近位端骨折など):約6〜8週間
足首の骨:約6〜8週間
多くの場合、ギプスやシーネで固定する期間は、上記の骨癒合期間が一つの目安となります。ただし、注意したいのは「ギプスが外れる=全治」ではないということです。
ギプス固定によって硬くなった関節の動きを取り戻し、低下した筋力を回復させるためのリハビリテーションを経て、ようやく本当の意味での「全治」(痛みなく、以前と同じように動かせる状態)となります。
リハビリ期間を含めると、トータルの期間はさらに数週間〜数ヶ月長くなるのが一般的です。
骨折の回復を早めるために、自分でできること
「少しでもいいから、早く治したい!」と願うのは当然のことです。骨の自己治癒力を最大限に引き出すために、ぜひ次の3つのポイントを意識してみてください。
1. 患部の「安静」を徹底すること
骨折治療の基本は、患部を動かさず、余計な負荷をかけないことに尽きます。くっつきかけている骨が、不用意な動きによって再びずれてしまうと、回復が遅れる原因になるからです。
とはいえ、日常生活ではどうしても体を動かさなければならない場面があります。その代表例が、毎日必ず行う「着替え」です。
医師の「腕を動かさないで」という指示と、服を着るために「腕を動かさなければならない」という現実。この矛盾に、多くの方が頭を悩ませています。普通の服では袖を通す瞬間に激痛が走り、その負荷が患部に悪影響を与えないかと不安になりますよね。
実は、そのお悩みを解決し、「完全な安静」を守りながら着替えを可能にする骨折専用の服があります。この服は、脇の部分が大きく開く特殊な構造になっており、腕を袖に通す必要がありません。患部を全く動かさずに、痛みやストレスなく着脱することができます。
また、このような服と一緒にアームホルダーを着用すると、より患部を安静に保つことができます。手頃な価格で売られているものも多いので、骨折を一日でも早く治すために、このような骨折専用グッズを検討してみるのもいいかもしれません。
2. 回復をサポートする「食事と栄養」
丈夫な骨が作られるためには、もちろん栄養が不可欠です。バランスの良い食事を基本としながら、特に骨の回復を助ける栄養素について詳しく知りたい方は、ぜひこちらの記事もご覧ください。回復を早めるための食事法や生活習慣をより深く解説しています。
3. 「ストレスのない生活」を心がけること
意外に思われるかもしれませんが、精神的なストレスは体の回復力に影響を与えると言われています。特に、骨折生活で日々感じる「不便さ」は、知らず知らずのうちに大きなストレスとなっていきます。
痛みを我慢しながらの着替え
時間がかかり、気を遣うお風呂
痛みや不安でなかなか寝付けない夜
こうした日常のストレスを一つでも減らし、心身ともにリラックスして過ごすことも、実は立派な治療の一環なのです。
おわりに
この記事では、骨折が全治するまでの期間の目安と、回復を早めるためのポイントをご紹介しました。
先の見えない不自由な生活は、本当につらく、不安な気持ちになりますよね。しかし、あなたの体は、あなたが思っている以上に治ろうと毎日頑張っています。
焦る必要はありません。今はご自身の体の治癒力を信じて、どうか無理なさらず、穏やかな気持ちでお過ごしください。あなたが一日も早く回復され、笑顔で元の生活に戻れることを心から願っています。





