小瀧 真理子
骨折を早く治したいとき、骨折用アームホルダーと三角巾、どちらがおすすめ?
更新日:6月23日
こんにちは!骨折の方のための服を研究・制作している、デザイナーの小瀧です。腕の骨折を早く治したいとき、骨折用アームホルダーと三角巾、どちらがおすすめ?と、迷われていませんか?どちらがより使いやすくしっかりと腕をサポートをしてくれるのか、お悩みではありませんか?本記事ではそれぞれの特性と利便性を比較し、私のオススメをお伝えします。

骨折用アームホルダーって?
まずはじめに、アームホルダーについてご紹介します。アームホルダーは、痛みを和らげるために上肢を固定し、日常生活を安全に・快適に過ごすためのサポーターです。アームホルダーの最大の利点は、手腕を絶妙なバランスで固定することです。長さの調整が簡単にできるので、ご自身の体型やコンディションに合わせて、快適な位置にフィットさせ、それをキープすることができます。適切なアームホルダーを選択すれば、痛みを軽減し、しっかりとした安定感を保つことができます。
骨折用アームホルダーのメリット
(1)ちょうどいい位置に微調整が可能
ベルトの長さが片手で簡単に調節できるため、着ている服の厚みやその日のコンディションによって、ちょうどいい快適な位置に固定することができます。
(2)腕の重さが分散される
多くのアームホルダーがクッション性のある背中当てを使用しているので、腕の重みが分散され、付け心地も快適です。
(3)通気性に優れている
アームホルダーによっては通気性を考慮した生地が使用されるなど、長時間の使用を前提とした設計になっています。夏場は通気性の良いものを、冬場はしっかりしたホールド感のあるものを選ぶなど、意向に沿った選択ができます。
骨折用アームホルダーのデメリット
(1)自分で探して購入しなければならない
リサーチがめんどくさかったり、プラスアルファの出費となることです。三角巾は、より伝統的な選択肢で、腕をしっかりと固定することができます。三角巾は主に、布端を首にかけて結ぶことで腕を固定し、重力による追加の痛みを防ぐために使用されます。三角巾の利点は、腕を包むように装着するので、しっかりとしたフィット感があります。体型に合わせて長さの調節が簡単にできるので、汎用性があるサポートグッズとして選ばれています。

三角巾って?
次に、三角巾についてご紹介します。三角巾は、直角二等辺三角形の形をしている綿の布です。主に、負傷箇所の止血や固定といった用途に用いられており、腕の骨折の際は腕を正しい位置に固定するために用いられます。痛い方の腕を三角巾の真ん中に置いて包み、三角巾の鋭角部分を首の後ろで結び合わせて固定し、使います。結び目を作る際、長さの調整ができるため、広く使用されています。大きさは様々あり、薬局・ドラッグストアでも取り扱いのある、身近な商品です。
三角巾のメリット
(1)病院でもらえる
施術の際に付けてもらえるため、腕の正しい位置を知ることができ、すぐに固定ができるので安心です。
三角巾のデメリット
(1)長時間の使用には不向き
ゴツッとした結び目が首の後ろに来やすく、長時間付けていると硬さのせいで痛みが生じることがあります。
(2)首に負担がかかりやすい
腕の重さが首にかかってくるので、首が疲れやすくなってしまいます。首が痛いせいで猫背っぽくなることもあるので、負担を感じたら外すようにしましょう。
(3)一人での装着が難しい
一度三角巾を結んで固定すると、着脱がとても難しくなります。結び目を首にかける際、どうしても腕を上に上げないといけないため、痛みが発生することもあります。
(4)一人での調整が難しい
三角巾の長さを一旦固定してしまうと、ほどいて最適な長さに調整し、再度結び直す…ということが一人ではとても難しくなってしまいます。誰かにサポートをしてもらえる場合は、腕の位置に合わせて結び直してもらうなど、積極的にお願いしましょう。

骨折を早く治したいとき、骨折用アームホルダーと三角巾、どちらがおすすめ?
以上の比較から、私がオススメするのは骨折用アームホルダーです。しかし、最終的な選択はご自身の具体的な状況と個々のニーズによるものです。医師や理学療法士に相談したり、体調や快適さを考慮し、最適な選択ができますように。ご自身の回復にとって最善の選択ができることを願っています。