小瀧 真理子
骨折でアームホルダーを着用している人にオススメの服と、着脱の際の注意点
更新日:6月26日
腕・手首・肩・鎖骨の骨折と日常生活

骨折は誰にでも起こりうる事故で、特に腕・手首・肩・鎖骨の骨折は、食事をしたり着替えたりといった日常の行動全般に大きな影響を及ぼします。
さらに痛みは一時的なものではなく、快復までの過程全体で続きます。骨折は生活に不便さをもたらすだけでなく、日々の生活の質を低下させてしまうものなのです。
いつもの服が着られない
骨折やギプスで腕が動かせないと、普段着ている服が突然着れなくなってしまい、途方に暮れることがあります。
心身共に辛い状況にも関わらず、着替えまでがストレスの原因になってしまうのです。
特に、袖が細い服や伸縮性の無い服は一人で着ることが難しく、無理をして着ようとすると袖が通らなかったり、服とギプスの滑りが悪く、痛みの原因になってしまうことがあります。
病院でギプスをしてもらったあと、着ていた服が脱げなくてハサミで服を切るしかないという現状も度々耳にします。
お気に入りの服だとなおさら悲しいですよね。このように、骨折は服装の選択肢を狭め、日々のコーディネートも制限してしまいます。
オススメの下着
では、どのような服だと痛みが少なく着脱できるのでしょうか。
下着には、袖が付いていないタンクトップやキャミソールがおすすめです。ノースリーブで腕を通しやすいため、痛い方の腕から通し、頭、動く方の腕…と、順番に着ることができます。
骨折でアームホルダーを着用している人にオススメの服(上着)

骨折でアームホルダーを着用している人にオススメの服は、袖口とアームホールが大きめの半袖Tシャツがおすすめです。いつも着ている服より少しゆったりとしたサイズで、ストレッチ性があるカットソー生地だとより着やすくなります。
夏場はTシャツ1枚で過ごせますが、気温の低い時期や寒い季節は、肩から羽織をかけて過ごすなどしっかりと寒さ対策も行いましょう。
着脱の際の注意点
実は、着る時よりも脱ぐ時のほうが大変です。焦って慌ててしまわないよう、着替えに十分なゆとりを持って挑みましょう。
◎着る時
痛い方の腕からゆっくりと袖を通し、頭を通して、動く方の手を通します。頭を通す際、グッと生地を引っ張る必要があるので、焦らず、痛い方の腕に負担がかからないように注意しながら着用しましょう。
◎脱ぐ時
脱ぐ時は、動く方の手で裾をまくり、まずは頭を抜きます。そして動く方の手を袖から抜いて、最後に痛い方の腕を抜きましょう。順番を間違えると「脱げないかも!?」とパニックになってしまうので、「大丈夫、脱げる」と深呼吸をして落ち着きながら脱ぐようにしてください。
オススメしない服

長袖は、ギプスが袖を通らなかったり生地との摩擦で痛みが生じてしまうこともあるため、無理して着ないようにしましょう。
着れたとしても脱げなくなってしまう恐れがあります。
また、両手を使う必要があるファスナー付きの服や、ボタンを止めないといけないシャツ、ストレッチ性が無い服なども、安全に着脱できなかったり想定外に時間がかかってしまい、ストレスの原因になりかねないのでオススメしません。
早く治すために
早く治すための過程で大切なのは「痛みが出る動きをしないこと」です。服の着脱でもできるだけ腕を動かさずに着られる服を探すなど、対策を行いましょう。
腕を動かさない日常生活で役立つのが「アームホルダー」です。アームホルダーは骨折した腕を安定させ、自然な位置に保つのに役立ちます。
これにより、ふいな動きによる不快な痛みを軽減し、治癒を助けることができます。
着やすい服とアームホルダーで早期回復を目指す

アームホルダーは三角巾の役割を果たすものです。健康な方の肩にかけて、痛い方の腕を支えるようにして使用します。
痛い方の腕の動きを制限すると同時に、腕がいつも同じ位置にくるように固定してくれる優れものです。
様々な生地のアームホルダーがあるので、用途や意向に合わせてご自身にフィットするアームホルダーを見つけましょう。
アームホルダーをしっかりと良い位置で付け、腕を保護して回復を早めるためにも、服がきちんと着られている状態が好ましいです。
まとめ
骨折は一時的な状態ですが、その間も自分らしさを保ち快適に過ごすことができるように、様々なアイテムを活用して乗り切っていきましょう!